まず3つの概念を整理
多くの人がDPI、解像度、ピクセルサイズを混同して使いますが、実は異なります:
ピクセルサイズ
画像のピクセル数で、例えば1920×1080は幅1920ピクセル、高さ1080ピクセルを意味します。これは画像自体の属性で、固定されています。
解像度(DPI/PPI)
1インチあたりのドット(ピクセル)数。DPI(dots per inch)は本来印刷を指し、PPI(pixels per inch)は画面を指しますが、日常では混用されがちです。例えば300 DPIは1インチあたり300ピクセルを意味します。
物理サイズ
画像を印刷または表示した実際の大きさで、例えば10×8インチ。物理サイズ = ピクセルサイズ ÷ DPI。
3つの関係:物理サイズ = ピクセルサイズ ÷ DPI。同じ3000ピクセルの画像でも、300 DPIなら10インチ、150 DPIなら20インチで印刷されます。
画面表示:DPIは重要でない
画面表示はピクセルサイズで決まります。1920×1080の画像は、DPIを72にしても300にしても、画面上の表示サイズは同じです(どちらも1:1ピクセルで表示)。
したがって、ウェブ画像や画面表示ではDPIにこだわる必要はなく、ピクセルサイズが十分かどうかに注目すれば良いです。DPIメタデータは画面表示では基本的に無視されます。
印刷:DPIは重要
印刷時、DPIが鮮明さを決定します。同じ物理サイズの印刷物でも、DPIが高いほど鮮明です:
- 72 DPI:明らかにぼやけており、モザイクのよう
- 150 DPI:ギリギリ見られる、近づくと粒が見える
- 300 DPI:印刷品質の標準、鮮明
- 600 DPI:高品質印刷
印刷物には通常300 DPIが求められます。つまりA4(8.27×11.69インチ)を300 DPIで印刷するには、画像が最低2480×3508ピクセル必要です。
用途別のDPI要件
ウェブ / 画面
DPIは関係なく、ピクセルサイズ次第。一般的な72 DPIは単なるデフォルト値で、表示に影響しません。
オフィス印刷
150〜200 DPIで十分。書類の図や社内印刷はこの範囲で問題ありません。
印刷物
300 DPI以上。ポスター、カタログ、名刺などの印刷物は300 DPIが最低ラインです。
大型出力
遠くから見る大型出力(横断幕、看板)はDPIを低くできます(72〜150 DPI)。視聴距離が遠いので、目では区別できません。
DPIを変えることは鮮明さを変えること?
違います。これが最大の誤解です。
DPIメタデータを変える(例えば72から300へ)と、メタデータのタグが変わるだけで、ピクセルサイズは変わらず、画像の実際の鮮明さも変わりません。印刷時には物理サイズが小さくなるだけです(同じピクセルをより高い密度で印刷するため、サイズが縮みます)。
本当に鮮明さを向上させるには、ピクセルサイズを増やす(拡大リサンプリング)必要がありますが、拡大補間で細部が増えるわけではなく、むしろぼやける場合があります。
画像サイズを変更する正しい方法
縮小
縮小はダウンサンプリングで、鮮明さは損なわれません(むしろよりシャープになります)。大きな画像を縮小してウェブ画像にするのは問題ありません。
拡大
拡大は補間で、実際の細部は増えません。小さな画像を拡大すると必然的にぼやけます。高品質に拡大するにはAI拡大ツール(深層学習ベースの超解像)を使ってください。
DPIのみ変更(ピクセルは変更しない)
DPIメタデータのみ変更し、ピクセルサイズは変えません。印刷時に物理サイズを調整するのに適し、鮮明さには影響しません。
DocsAllで調整
- ピクセルサイズの変更(リサイズ)
- DPIメタデータの変更(印刷設定)
必要に応じて選択。画面用にはピクセルサイズを調整し、印刷用にはDPIとピクセルサイズが十分かを確認します。
よくある落とし穴
「DPIを上げれば画像が鮮明になる」
間違いです。DPIはメタデータにすぎず、上げてもピクセルは変わらず、鮮明さも変わりません。
「72 DPIの画像は印刷できない」
印刷できます。同じピクセルで印刷サイズが大きく、鮮明さが低いだけです。72 DPIの画像を小サイズ(5インチ写真など)で印刷するならまだ良いですが、大サイズだとぼやけます。
「ウェブ画像は72 DPIにすべき」
不要です。画面はピクセルサイズで見るため、DPIはいくつでも構いません。72にするのは習慣にすぎません。
印刷するとぼやける
ピクセルサイズが不足しています。画像のピクセルサイズが「物理サイズ × 300 DPI」を満たしているか確認してください。不足していれば、より高解像度の画像を使うか、印刷サイズを小さくしてください。
まとめ
画面表示はピクセルサイズで決まり、DPIは無関係です。印刷はDPIとピクセルサイズで決まり、印刷物には300 DPIが必要です。DPIメタデータを変更しても鮮明さは変わらず、本当に鮮明にするには十分なピクセルが必要です。DocsAllのリサイズツールはピクセルとDPIを調整でき、ブラウザ側で処理し、画像はアップロードされません。